「強引」

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「大丈夫ですか?」 「あ、ありがとう……」 胸が広い。 当たり前だけど、女の子とは違う。 柔らかくないし、平ったいし、硬いところばかりだし。 あ……、でも、唇は柔らかかった……。 思い出したら、頭の中でボンッと爆発音が鳴った。 お、お、思い出すな、思い出すな、思い出すなってば! 「ぎゅー」 「ひやっ!?」 腕で支えてくれていただけのはずが、力が強くなった。 意識している最中の胸元に、顔が押しつけられる。 「久我っ!」 平手で真幸くんを叩きながら、先生はとうとう名前に敬称を付けるのをやめた。
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