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どうしよう……、あたし。
信じたくないのに、信じたい。
だったら、久我くんもあたしを好きになってよ。
好きって言ってよ。
無意識に、そんなことを思った。
練習の最中、久我くんはたまにこちらに向かって手を振った。
もちろん、他の仲間に怒られながら。
あたしは、そのたびに目を伏せ、そして、また顔を上げて久我くんを目で追いかけた。
この関係を、なんて呼ぼう。
この気持ちに、どんな名前を付けよう。
「……熱い」
好きになったら、どうなるの?
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