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目を開けるとそこには、頭を少し下げて、立つ姿。
「久我くん……」
「俺、どうやって先輩に近づいたらいいですか?」
先ほどまでとは打って変わって、しゅんとした表情。
「なんで……、あたしなの?あたしじゃなくても、久我くんの周りには」
「だって先輩がいいんです」
きっぱりと言い切り、
「一番気になるから。それじゃダメですか?」
またいつも通りの、真っすぐな瞳。
久我くんはあたしに触れようとして手を伸ばし、ハッとして寸前で手を背中に隠した。
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