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シルフの町…
千尋「それじゃあ…
いろいろ大変だったが、君達と冒険できて楽しかった…
ここでさよならだ…」
間もなく臨時メンテナンスが始まる頃、千尋はみんなに別れを告げていた。
健司「そう言われると、なんか寂しいな…」
こなた「私と健司君はいつでも会えるけどね…」
千尋「そうだな…
みんなも、ゲームをやって俺達に会いに来てよ。
今なら仲間募集するからさ」
みゆき「そうですね。
機会がありましたら…」
千尋「ああ…
それじゃあ、これで…」
わだち「そうだ、忘れるところだった!」
千尋がきびすを返そうかというところで、わだちは声を上げて、千尋を制した。
わだちは一瞬迷うようにゆたかの顔を見たが、やがて千尋に疑問を投げかけた。
わだち「あの時の、洞窟前の町のこと…
話してくれるって言ったよね。
あのガラの悪い人達を、どうして憎んでいるのかな…?」
千尋「ああ、あれか…」
そう呟いて、千尋は一度口を紡いだ。
健司「おいおい、またやらかしたのかよ…」
みんながキョトンとわだちを見つめる中、健司はやれやれとため息を漏らした。
健司「話してやったらどうだ?
俺にはすぐに明かしてくれただろ?」
千尋「…そうしたいさ。
だが…」
千尋は重い口を開き、わだちと同じように、ゆたかの方に目を配らせた。
ゆたか「千尋さん、教えてください。
私のことは、大丈夫だから…」
千尋「…そうか…
だが、決して怯えないでおくれよ」
千尋はそう言うと、右目にかかる前髪を手にかけ、右目が明らかになった。
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