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レイプ
雨の日だった。
スゴく激しい。バケツをひっくり返したみたいな雨。
あの日晴れていたらきっと。
違ってた…。
天気予報じゃ晴れだった。
急に激しくなってきた雨。
いつもなら母親が迎えに
来るはずが、その日は来なかった。
ゆかと一緒に学校前のバス停から
バスに乗り込んだ。
ゆかと二人でたわいもない話をしながら窓の外を見てた…。
(傘、もってないのにどうしよう…。)
二人が降りるバス停には学校から
わずか10分足らず。
雨もやむ気配はおろか、激しさを
増すばかり…。
ゆかと綾がバスから降りた。
ゆかの家まではおよそ10分。
綾の家までは40分。
「綾!頑張ってお互い帰ろう!!」
「ゆか。帰ったら電話するね!」
「バイバーイ。後でね!!」
ゆかは急いで駆け出した…。
(走っても結局は濡れるの確定だな。
走ると余計に足がずぶ濡れになるや)
そんなことを思いながら
とぼとぼ歩き出した。
10分位歩いたとき、
車が横に止まった。
「ねぇ、キミ大丈夫?
雨すごいけど家までのせていこうか?」
「大丈夫です。歩けます。」
そんなことをいいながらくしゃみが止まらない。寒い…。
「ぜんぜん大丈夫じゃないじゃない。風邪をひくよ?」
おとうさんと同じ位のおじさんだから大丈夫かな?ナンパとは違うし。
「じゃあお願いします!!」
綾は車に乗り込んだ。
「この道まっすぐ行って○○の看板のところで下ろしてください。」
「了解♪」
「ここです!!止めててください」
「聞こえないなぁ」
「じゃあそこでも大丈夫です。」
綾の言葉を無視するように
車を逆方向に運転し出した男。
ようやく異変に気づいたが
もうどうしようもない…。
「綾ちゃん。ホテルに着いたよ。
寒かったろうね?おじさんが
綾ちゃんを暖めてあげるからね」
そういいながら助手席に迎えにきた男。綾が降りるのを拒否すると
綾を軽々とかついで、
綾の口にガムテープをはった。
36キロしかなかった綾を運ぶことなんて、軽々だったろう。
ホテルのソファにゆっくり下ろされた…。
ガムテープをはがしてくれた。
でも怖くて何も言葉なんか出てこ
ない…。
とにかく逃げなきゃ…。
部屋を出ようと何回もドアの方に
向かったけどそのたび男に捕まった。
痺れを切らした男がバックから
ナイフをとりだして
綾の右足をいきなり刺した。
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