いつか聞ける…その声

出会いは…スカウト？！

そう言って笑顔で手を振り教室を出るゆかり。

それを見送ってから席を立つ私。

(今日発売のCD買いに行かなきゃ)

なんて呑気な事を考えながら
ゆかりの事を思い出す。

(ゆかり…結構気が合うかも)

ゆかりとの会話を思い出していると、アナウンスが流れた。

《まもなく○番線ﾎｰﾑに電車がまいります。》

早く来い。とか内心呟き、電車がﾎｰﾑに着く間際…誰かに肩をたたかれた。

誰だ？と思い振り向くと……

髪を金髪に染め、V系みたいな格好をしたカッコいい知らないお兄さんがいた。

(え…私絡まれてる系なわけ？)

悠「あ、あの…何でしょうか？」

恐る恐る聞いた。
普通に怖い…格好が(笑)

？「あ、驚かせてごめんなぁ(汗) 君、ﾊﾞﾝﾄﾞに興味ない？」

………は？
ﾊﾞﾝﾄﾞ？歌手ですか？
ないかといえば………

悠「…ありますけど。
お兄さん、誰ですか？」

いきなり本題に入るよりまず名乗れよ(汗)
とか毒づいてみたいけど、私にそんな勇気はない。

周りは、はしゃいでいるｷﾞｬﾙや素知らぬ振りをする大人。

世の中こんなもんか。と
つくづく思い知らされる。

関わるとろくな事がない。とでも思っている人が大半だろう。