初めての告白

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*** 「あーあ、いたいけな小学生泣かせたな」 「泣かせてないってば。なんとなく人前で泣くタイプじゃなかったもん」 「んじゃ、お前がからかわれたんだ」 「いや……そういうタイプでもないんだよね。なんか、こー……あと10才相手が大人だったら初対面でも頷いてたかもしんない」 「へー興味ないや」 「……」 翌朝、前の席の男子、市原泉が「小学生にコクられたんだって?」て話を振ってくるから、例の件を事細かに説明してあげたのにこの態度。男のヘアカタログ雑誌を広げながら、 「どれが似合う?」 唐突に話を変えてきたから言ってやる。 「えーとね……どうでもいいや」 私だって市原の髪型になんて興味ないもん。 不機嫌な顔に微笑み返し~。強引に市原の口角も人差し指で上げてみたけど目が死んでる~……女の子に対してなんつー目を向けてくるのさ、コイツはー。 「……精神年齢が低い大人のお姉さんに憧れるのかね~、今の小6は」 「さぁ? でも、私、下に弟が2人もいるから年下にはホント興味ないわ。あ、これ、いいじゃん」 「どれ?」 「アシンメトリー! 市原、カッター貸して! このページちょうだい!」 「……べつにいいけど……アシンメトリにするの?」 「してあげようかなと思って!」
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