秋沼商会

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ふぅ。 大きく安堵の息を吐く。 さて女性社員を驚かせず、室外に誘導しないと。 女性社員の顔にはあまり覚えが無い。 女性社員も黒づくめの男も、僕が30歳だと判らないだろう。 母親について来た、顧客の息子。 スーツ着ておめかしして、ジュエリーボックス持って。 高級店に来店中。 そんなところかな? 自分で考えていて落ち込みそうだ。 危険な事態なのだから、気持ちを切り替えないとね。 モニター通り、最奥の棚に女性社員が居た。 「あ、お姉さん発見。」 子供らしく袖を掴む。 情けない、本当に情けないが人助けだ。 にっこりと、出来る限り子供らしく微笑む。
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