理由

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芳田は1日の出来事や仕事内容を話している。 どうやら僕の意識が無い時から日課にしていたらしい。 警察が聴取に来たから文句を言ったとか、僕に任せていた仕事内容が解らなくなってるとか。 通常、入院見舞いに仕事の話しはタブー。 そういう事を芳田は一切気にしない。 僕と接する時は固定観念を捨ててくれている。 僕が望む話題だから話し続けているのだろう。 「芳田さんには宝田君が返事している姿が見えてるのかしら?」 悲しげに看護士が囁く。 聞き付けた芳田はあっけらかんと笑った。 「宝田は必ず戻る、何度でも甦るんだ。」 芳田、僕は不死鳥じゃない。
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