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黙ってれば、それなりに…いや、ちょっとくらいは可愛くなくもないけど 雪のような白い肌 大きく少し垂れた瞳は異人のように琥珀色 肩にも届かない短い髪は幼子の童子のようだ 襲われた時に髪を切られたんだろう 桂さんが可哀想だから、髪のことは触れないようにと言っていた 当のじゃじゃ馬は髪を気にする風もない 仕方ないか 記憶がないんだから 口が利けないから面倒だけど、あのじゃじゃ馬はよく喋る 平気で暴言を吐くし、僕が今まで会ってきた女子とは全く違う 大体、この僕を『バカ麿』なんて呼ぶのはきっと後にも先にもあのじゃじゃ馬だけだ 気が強く、働きっぷりを見るには真面目でよく笑う まあ、あの大泣きした日からだけどね それまでは笑ってはいたけど、無理をしているのは誰が見ても一目瞭然だった そりゃそうだ この時代に短筒で撃たれる女子なんて、そういないから ,
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