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二人だけの夕食
じゃじゃ馬の作った揚げ出し豆腐は、バカみたいに美味い
憎まれ口が利けないじゃないか
いつもなら晋作か桂さんがいるから、どっちかが勝手に話をするけど
今は僕が喋らなければ部屋は重い沈黙が必然的に漂う
やっぱり、島原行けば良かった…
トントン
じゃじゃ馬の方から音がして顔を上げれば、琥珀の垂れ目が僕を見ていた
「……何?」
促せばぽってりした唇が動く
『島原行かないの?』
純粋な疑問だと分かるけど、晋作曰く『根性が曲がっている』僕はやっぱり憎まれ口を利いてしまう
「じゃじゃ馬は見てないと何をするか分からないからね」
言ってしまった後にしまったと思う
だけど、じゃじゃ馬は何故か嬉しそうに笑った
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