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そっと抱きしめると甘い香りが僕の鼻を擽った
女を抱きしめる時はいつも白粉の匂いしかしないのに
髪から肌から香るこの甘い香りに酔わされる
この香りを知ってしまったら、もう白粉の匂いには堪えられないだろう
さっきからうるさい心音に気づかない振りをしながら、僕は目を閉じた
この僕が女子を抱きしめて眠る日が来るなんて、晋作も桂さんも夢にも思わないだろうな、あはは
間抜けな顔になるだろう晋作を想像して笑いが漏れた
じゃじゃ馬の体温と香りに包まれ、僕はゆっくりと穏やかな気持ちで眠りについた
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