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駆け寄り桶を奪って投げ捨てた
肩を掴み振り向かせれば・・・
心千花は静かに涙を流していた
そこにいたのは、十五、六の小娘ではなかった
一人の・・・・・・・女
憂いを帯びた瞳は何も映していなかった
深い哀しみに打ちひしがれている
そう
まるで、愛する者を失った人間の顔だった
僕は言葉を失う
僕は気づいてしまった
心千花を殺そうとしたのは・・・・・
愛する者
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