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温かい体温が心地よくて、あたしは擦り寄るように温もりにしがみつく トクントクン 自分のものではない穏やかな心音 この感覚は知っている 涼と朝を迎えた時はいつもこんな風に涼の穏やかな心音を聞いていた やっぱり、あれは悪い夢だったんだ 涼にこうして抱きしめられて朝を迎えてるんだもん でも、目覚めるのが怖い この温もりが目を覚ませば泡と消えてしまいそうで・・・・ 縋るように温もりを抱きしめようと身じろげば、体の深い場所がズキンと痛む この甘い痛みを知っている .
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