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今の稔麿はあたしのすべてを包み込むように、静かに、でも優しく傍にいる
触れる指も唇も何もかもが優しさに溢れていた
だからかもしれない
あたしまで穏やかな気持ちでいられる
涼という愛する人を失い、心にぽっかりと穴が空いていたあたしの心にそっと寄り添うような稔麿
昨夜の混乱した状態のあたしを宥める為にあたしを抱いたのかもしれない
でも、それでもいい
ここに来て、晋作、桂さん、お重さん、稔麿と皆がいてくれるけど、心は寂しくて哀しくて堪らなかったから
稔麿の体温を感じる今
あたしの心は満たされていた
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