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それでも無視だ
「心千花?どうしたの?」
背を向けたまま頑として稔麿を見ないあたしにさすがの稔麿も異変に気づいた
「ねぇ、心千花?」
あたしの前に回りこんで顔を見つめる
あたしは、深い深い溜息をついて稔麿を睨んだ
キョトンとした無邪気な表情が可愛くて、一瞬、戦意を喪失しかかったけど、このままじゃ体がもたないと意を決して拳に力を入れた
『稔麿!』
「うん。何?」
何じゃないよ、もう!邪気のない顔して・・・・可愛すぎて腹立つ
『夜のことだけど。こう毎夜毎夜、好き勝手されたら、あたしの体ボロボロになっちゃう』
稔麿はあたしの唇をじっと見ていたけど、小さく小首を傾げた
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