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「んぁ?何だと?」
「当然の事を言ったまでだが?」
ムッとした俺の顔色を見ながらタツはフンと鼻で笑い眼鏡を直す。
「彰!朝から喧嘩は……!」
「竜哉も言い過ぎだぞ」
喧嘩ごしの俺達の間に仲間達が慌てて仲裁に入った。
「ま、タツの言うとおりだけど」
俺は苦笑いをしてため息つき頭をポリポリと掻いた。
「正直なところは誉めてやる」
ニヤリと笑ってタツは1人体育館を去っていく。
ーー常識知らずか……。
タツの言葉が胸に残る。
確かにそう…かもしれないな。
「みんな、ホームルームまで時間が無いぞ!早く片付けようぜ」
俺はパッと明るい表情で声を上げると、
部員達は片付ける手を早めた。
その日の夜。
「ただいまー」
真っ暗な部屋。
姉貴はまだ帰っていない。
俺は部屋の電気をつけて、学校のカバンをその場に降ろした。
「腹減ったな~」
そのまま台所へ向かい冷蔵庫を開けて、
食べれそうな食材を物色する俺。
調味料しか入っていない中身を見て、冷蔵庫の扉を閉めた。
「何か買いに行くか」
ため息をついてカバンから財布を取り出すと、俺は部屋を出てコンビニへ向かった。
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