「私」と「僕」

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「でも、何枚コピーすれば良いか聞き忘れちゃって…」 あはは…と暗い気持ちを隠すように下手くそに笑った 「うーん…部員全員分印刷しておけば良いんじゃないかな?」 「そだね…」 「…四季ちゃん、どうしたの?何だか元気無いよ?」 「えっ?あぁ何でも無いよ。少し疲れてるのかもな」 「ちょっと、それって大変じゃない。私がやるから四季ちゃんは少し休んでて!!」 「あっ、でもこれ位は平気…」 「良いから!」 と、半ば強制的に休まされる事になってしまった 仮病なんて使うんじゃ無かった… 「なぁ、綾芽…」 「ん、何?」 手が空いたからか 口がさっき私が思ってた事を喋り出した 「綾芽ってさ…秋月が好き…なのか?」 私がそう言った瞬間、真っ赤になる綾芽 「えっ、な、何言い出すの!?もうっ!!」 「慌ててるって事は…図星?」 「うっ…ま、まぁ前から良い人だとは思ってたし…でも…」 「でも…何?」 「キャプテンは…秋月くんは人気者だから、私が好きって言っても無理だと思うのよ。ホラ、私ってあんまり可愛くないしー…「そんな事無いよ」四季ちゃん?」 綾芽の言葉を遮るように 私は綾芽に言った 「綾芽は凄く可愛い子だよ、それに優しいし…私が男の子だったら他にどんな子が居ても間違いなく綾芽を選ぶよ」 これは私の本心 迷う事無くこの答えは出ていた 「そんな、四季ちゃん…」 「私は本気で言ってるよ、綾芽は女の子の私から見ても魅力的な女の子だ…だからもっと、自分に自信を持って良いんだよ…」 そう、綾芽はもっと自信を持って良い 「好きなら好きだって、正面からぶつかれば良いじゃないか。相手の答えがどうであっても…」 違う…これは綾芽に言ってるんじゃ無い… 私自身に言い聞かせてるんだ…
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