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結局その後も青頭巾の呟きは空を切り、休むことなく歩き続けました。
「つ、着いた…。」
そう言ってバタリと地面に倒れたのは青頭巾。
赤ずきんはお婆さんの家に入って行きます。
「お婆さん、お母さんのリンゴパイ、持ってきました。ここにおいておきます。」
(さて帰ろう。)
赤ずきんはベッドで眠るお婆さんに見向きもせずにくるりと踵を反します。
「なぁ、赤ずきん。俺達のお婆さんってこんなだったか?」
そんな赤ずきんにいつの間にか家に入っていた青頭巾が言いました。
赤ずきんはめんどくさそうに振り返り、一言。
「はぁ?知らないわよ。私、ここに来たのもお婆さんを見るのも、初めてだし。」
「「えっ…?」」
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