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ピカッッ!
ガガーーン!!!
ドーーーン!!!!
…キィィィ……ン
…おれ達のすぐ近くに雷が盛大に落ちた…
「キャアァァァッ!?」
「イヤ~~~ッ!?」
一際大きな音と雷光に夕輝と楓は耳と眼を塞いでしゃがみ込んだが、おれに龍琥、黒曜、水滸、それに樹李は眼を瞑るのを忘れて一点を見つめていた
雷が落ちた瞬間‥雷光を背に薔薇の花弁が舞い躍る中で‥黒髪で緩いウェーブの掛かった‥おれ達より少し年上のお姉さんが何時の間にか薔薇の茂みに佇んでいた
「おい、みんな!!あそこにお姉さんが居るぞ!!?」
黒曜がみんなに声をかけた
「えっ!?ホントだわ!」
「おーい!コッチに来なよ~!!」
「雨の音で聞こえないのかなぁ?おーい!」
夕輝が驚き、おれと龍琥がお姉さんにコッチに来るように叫んだ
「‥ネェ、みんな‥空から何かが来るよ!?」
ふと樹李が雷鳴轟く空を指さして呟いた
「樹李?何が来…る…ウワアァァァッ!?」
おれは樹李が指さした方を見て叫んでしまった
「ド…ドラゴン~~~!!!?何でこんな所に居るんだよ!!」
「雷のせいで結界が綻んだのかもしれないな!?」
龍琥が叫ぶ中、黒曜がこんな時でも冷静に分析していた
おれ達は空から舞い降りて来た10mもあるドラゴンをただ見上げるしかできなかった
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