~†~prologue~†~

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「お姉さん‥何で逃げないんだよ!?」 「驚いて動けないんじゃ無いかな?」 龍琥と水滸が慌てながら言い合った ドラゴンは逃げもせずに佇んでいるお姉さんに狙いを定めて鋭い爪を振り下ろした 「危ない!?」 「逃げろーーー!!」 黒曜とおれは思わず叫んだ 次の瞬間‥おれ達は信じられない光景を見た -風- バシュッ!! ザシュッ!! お姉さんが腕を横一線に振るとドラゴンの指が鋭利な刃物で切り裂かれたように吹き飛んだ 「ドラゴンの指が…」 「…切り裂かれた!!?」 「ウソだろ~!?」 「有り得ないぜ!?」 黒曜、水滸、龍琥、おれは信じられない面もちで叫んだ ギャオオオォォォゥゥ -土…雷- ドラゴンが叫び暴れようとしたが急に動きが鈍くなり空で鳴り響く雷がドラゴンを縦横無尽に切り裂いた -火- そして紅蓮の炎に包まれると‥ドラゴンは地面に倒れた お姉さんは一歩も動かずにドラゴンを倒してしまった 「‥夢‥かな‥」 「現実よ~!?‥樹李チャン」 樹李が茫然と呟くと楓は現実だと呟いた ドラゴンを燃やし尽くすと炎は降りしきる雨によって消えていった 不意にお姉さんがおれ達の方を振り向いた おれは綺麗な紫の瞳に見とれてしまったが次の瞬間‥お姉さんは糸の切れた人形のように倒れた .
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