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『いってててて……』
蒼空は全身の鈍い痛みで目を覚ました。
そして、辺りを見回し首を傾げた。
それもその筈。
トレーラーに轢かれる前、蒼空がいたのはイギリスのメインストリートだ。
なのに、目が覚めたら見知らぬアジアの寺の側に倒れて居たのだから。
『……ここドコなんだ?
確か報告書終わって電話きて…
あっ、バイクで病院向かってる途中でトレーラーに跳ねられたんだっけ。
怪我は……打撲だけか…
ククッ…我ながら頑丈~』
自分の頑丈さに笑っていると気配が2つ此方に近付いてきた。
気配に気付いた蒼空が慌てて医療道具2つを背負いバイクで逃げようとしたが…
あと一歩間に合わず気配の主に見つかってしまった。
――ザッザザッ
「おいっお前!!」
長髪を後ろの高い位置で結んだ着物の男が蒼空を呼び止めた
『ウゲッ…何か呼び止められたし~
…よしっ!聞こえなかったフリしよう』
自己完結するや否や蒼空はバイクに跨がりエンジンを掛けようとした。
「そこの奇妙な物背負ったテメーだっ!
待ちやがれっ!!」
そう言うと男達2人は抜刀して蒼空に駆けよってきた
『うぇっ?!刀?!
えっ何?
ここJAPAN?
ってか死ぬってソレ!殺されちゃうって!!』
駆けよってくる2人を見て蒼空は慌ててバイクのエンジンを掛けた
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