好きな人

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「ねむ……」 ごしごしと目をこすり小さく延びをして黒板を見る。 数学の授業ってなんでこんなに黒板がごちゃごちゃするんだろう、見にくい。 心の中で悪態をつく。 「じゃ、この問題を……、永田」 あ、永田くん板書あたった。 面倒くさい問題当たって可哀想なんて思いながらも、実際は黒板を見る振りをして堂々と彼を見つめられるからすっごく嬉しい。 あぁっ、もう。 後ろ姿さえもかっこいい。 「七瀬美桜、集中してるか?」 や、やばい。 永田くんばっかり見てて全く集中してないのがばれたみたい。 ってか、先生ひどい。 永田くんに不真面目な子、とか思われちゃったら、一生うらむんだから。 あ、やば、無駄なこと考えているうちに授業はどんどん進んでる。 早くノート移さなきゃ。 .
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