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「……おっ……、美桜っ!」
っ!?
いきなり大声で名前を呼ばれて何事かと顔を上げると、そこにはあたしを睨んでる親友の亜弥。
なんかこの前より髪の色が明るくなってる気がするけど、きっと尋ねてもはぐらかされるんだろうな。
「亜弥、あんたうるさい」
わざとらしく手で耳を塞ぐボーイッシュな女の子はもう一人の親友、葵。
今日も手には本を持っている。
あたしの周りでは一番の読書家さん。
「だって、美桜があたしのこと無視するんだもん」
「え?」
亜弥のことを無視した覚えなんてない。
「亜弥がみーおーって、しつこいからじゃない?」
「だ、だって」
「え、違う違うっ」
無視なんてしていないとぶんぶん首を振る。
無視してたんじゃなくて、ちょっとぼおっとしてただけだもん。
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