重なる偶然

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亜由子と沙羅は一番後ろの方で隣同士に座り飲んでいた。 沙羅「ね、あれ見て。」 亜由子「ん?」 沙羅の視線を追うと、店長の隣に座るアリサがいる。 亜由子「アリサさん?」 沙羅「うん。」 見ると、店長とは逆隣にチーフがいる。 沙羅「よくやるよねぇ…あれ絶対嘘泣きじゃん」 亜由子「アリサさん泣いてるの?」 よく目を凝らすと、アリサはやや俯きで涙を流している。 アリサ「アリサとっても寂しいですぅ〓…」 上目遣いで甘えたな声のアリサからその言葉のみ聞き取れた2人。 沙羅「ただの男タラシじゃん!」 亜由子「そんな事言わないの、チーフが好きだったんじゃない?」 沙羅「はっ。店ん中で目も合わさない男が好きだったわけ無いでしょ。ずっと前に黒服の一人が辞めた時もあんなだったよ。」 亜由子「沙羅ったら…」 苦笑いで亜由子はまた飲み始めた。
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