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爽やかな夜風、殺風景ながらに静けさを趣とさせる廃墟。
そこには髪は長めで色白の少年がいた。
背は際立って大きいわけではなく、小さいわけでもない。
体は細身で、色白の見た目があいまって病弱に見えた。
「寂しいね。こんな夜に男だけで歩くなんて」
少年の目の前にいる、なにか。
人だということだけはわかる。
しかし夜の暗さだからわからない、それは通じない。
まるでそこに闇があるかのようだった。
「寂しい、ああ、寂しい。こんな夜中に人が死ぬなんて」
闇は少年に向かう。
人の姿だとわかった時にはもう目の前だった。
少年は軽く下がり、拳を振るう。
吹き飛ばされたその人物は廃墟に直撃し、廃墟は崩れる。
地面を殴れば地震と共に廃墟は完全に崩れる。
「ケッ」
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