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――現在
「あの時の2人目……」
兄貴が言ったことで考えがまとまる。
誰もいないほうが落ち着く。
落ち着けば誰にでも考えはまとまる。
「な、なんだ……」
陸はとっさに周囲を見渡す。
なにかの気配を感じていた。
誰かがいるという気配、それが更に強力になったものだ。
まるでどこにでもいる、常に接触している、そう思わせるほど。
陸は外に飛び出した。
陸の部屋は2階にある。
ボロボロだが、気休め程度の柵があり、かろうじて落下防止にはなる。
その柵から下を見ると、白い服を着た美少女がいた。
子供らしさではなく、儚げな美少女。
ニコッと陸に微笑み、立ち去ろうとする。
「ま、待て!」
明らかに怪しすぎる、陸は後を追った。
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