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ねぇ、嘘だと思う?
―――――――――――
「大っ嫌いでさァ!!」
柔らかな日差しが降り注ぐ中庭の
ほのぼのとした雰囲気を、突如甲高い声が突き破った
声の主は栗色の髪をした、斬り込み隊長こと沖田総悟
栗色の彼と向かい合わせになって
眉を顰めている切れ長の目をした、鬼の副長こと土方十四郎
土方は何故自分が怒鳴られているか理解出来ていなかった
「な、なんだよいきなり」
「大っ嫌いだ土方コノヤロー!」
沖田は再度叩き付けるように叫び、
走り去っていってしまった
余計こんがらがってくる。
いつもの悪態とは違う気もした‥
「‥ちっ、」
思わず舌打ちを溢す
がしがしと頭を掻きながら紫煙を吐き
半分も吸っていない煙草を携帯灰皿の中で揉み消した後、
不意に笑みが溢れた
さてと、どうなるかな‥
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