17年前の秘密

13/22
前へ
/437ページ
次へ
その時、 「ギャアァァ!」 と、突然泣き出したのか、赤ちゃんの泣き声が大きく響いた。 その泣き声は、隣の席から聞こえてくる。 店にいる人の視線が、一気に私の隣の席に集まった。 「あ・・・ごめんなさい」 と、泣いている赤ちゃんを抱っこしたお母さんが頭を下げる。 「翔吾、ほら、泣き止んで・・・」 そのお母さんは必死に赤ちゃんをあやしているが、赤ちゃんはいっこうに泣き止まなかった。 赤ちゃんのお父さんは、カバンを開けて、必死になって何かを探している。
/437ページ

最初のコメントを投稿しよう!

398人が本棚に入れています
本棚に追加