17年前の秘密

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「左手、出して」 「うん・・・」 私は、左手を差し出す。 智司さんの手には、さっき見せてくれた結婚指輪が握られていた。 「じゃ、通すよ」 私の左手の薬指に、結婚指輪が通される。 銀色のシンプルな結婚指輪が、私の指の上でキラキラと輝いた。 「じゃあ次は、玲子から」 「うん・・・わかった」 私は、智司さんの左手の薬指に結婚指輪を通した。 「ありがとう・・・」 智司さんはもう怒っていないのか、嬉しそうに笑った。
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