398人が本棚に入れています
本棚に追加
私は少し歩いて振り返ってみたが、もうタクシーの姿はなかった。
レストランの中に入ると、智司さんが玄関の近くで待っていた。
智司さんは、暗いグレーのスーツに、ベージュのトレンチコートを羽織っている。
そんな智司さんは、私に気づくと、特上の笑顔で私に近づいてきた。
私が今までで見たことのない、顔から嬉しさが溢れ出ているかのような・・・そんな笑顔。
しかし、私の顔を見ると、智司さんの顔から特上の笑顔が消えた。
最初のコメントを投稿しよう!