出発

3/3
前へ
/15ページ
次へ
そこは森の奥深く。 神秘的な場所。 清流が滝から流れ落ち、滝壺から引かれる川には魚達が気持ち良さそうに泳いでいる。 ルイ「わわっ。あ、ありがとうございます。」 *「主様は滝の奥に……。」 使いは頭を下げて消え去った。 ルイ(滝の奥って……) 改めて目の前の滝を眺める。 迫力満点のその滝。 あの滝壺は相当な深さであろう。 滝壺というものは、水の流れが他と違っていて、簡単には上がれない。 つまり、早い話が死ぬということ。 ルイ(無理無理無理無理無理) *『ルイ…?』 ルイ「!!!」 悩み悶えるルイの後ろには、あのシギがいた。 シギ『何してるの。ついておいで?』 滝に向かってシギが歩く、その後をルイが慌てて追う。 どうやら、シギは滝の裏に行くようだ。 しかも慣れているようで、何事もなく目的地に到着できた。 ルイ「使いの方に聞いたのですが、次元渡りなるものを習得したとか?」 シギ『うん。した、した。だからルイを呼んだんだよ。』 ルイ「……?」 シギは真剣な顔つきになった。 シギ『ね、ルイ。どの世界に行きたい?』 ルイ「は、い…?」 シギ『次元渡り。ま、属に2次元トリップと同じ効果を起こす。……ただ違うのは、望んで扉を開けるのかどうかだ。』 ルイ「シギは開けれるってことですか……。」 シギはにっこりと笑うだけに留めた。 ルイ「なら、戦国BASARA」 やけくそで言ってしまったのが間違いだった。 シギは嬉しそうに手を叩いた。 ゆっくりと重量感のある扉が1つ現れる。 ルイ「な、なに!?真理の扉っ!?」 シギ『似てるよね♪』 その扉が開いた瞬間、2人は吸い込まれて消えた。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加