第一章

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学校内にある自販機で買ったカフェオレのフタを開ける。 甘くて―ほんのりコーヒーの苦い香りがした。 「はぁ」 前からの悩みだけど。さっきも言った通り、私…友達いないんだよな…。 喋りかけんの苦手だし。まず波長が合わないし。 波長が合わないのはハッキリ言って、生まれながらの大問題だった。 (おかしい…ウチの親…友達多いのに……!) 波長が噛み合わないせいで、私は空気と化してしまっている。 教室に入ったって誰も気付きやしない。 クソッ―― ぶつかられるのナンノでとんだ不幸だよ。
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