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シキ達が居なくなった後、学園だけでなく街中がパニックに陥っていた。
学園でも授業どころではなく、生徒は寮へと帰された。
「ねぇウル、リュウ。あれに乗ってたのってシキだったよね?」
部屋に戻るまでそれぞれが考え込んでいて一言も会話がなかった所へレイが言った。
「ああ。絶対にシキだった。
でもあの歌と生き物はなんだ?」
ウルの疑問にリュウが記憶を探りながらゆっくりと答えた。
「歌は知らないが……あの生き物は確か龍という名前だった。
昔、神の使いだと敬われていたが、多くの生き物が消えたのと同様に居なくなった、と」
「リュウ?」
ウルが首を傾げながらリュウを指差した。
その抜けた行動に場の空気が軽くなる。
ウルがそれを大真面目に言ってるのがおかしかったらしく、レイは笑いそうになる口を手で抑えた。
「ち、違うよ。龍って種族。名前が被ったのはたまたま」
ウルは肩を震わせながら答えるレイを不思議そうに見ながらも納得してひとつ頷いた。
「そうなのか。じゃあ、龍は結界の中に住んでたってことだよな。
何でシキの所に来たんだろ」
「……歌で呼び寄せたんだろう」
名前で遊ばれたような気分になり若干不機嫌なリュウがぶっきらぼうに言い放った。
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