第九章

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理解の出来なかったソウワは更に詳しい説明を神子に願った。 神子の口からはたった一言。 “世界が壊れる” 余りの大事にソウワは慌てて村人に伝えた。 村人が集まった中、布の向こうで神子が言った。 “力在るモノは全て向こうに渡らなければならぬ。 私は入口を創り、そちらへ向かう” 事実上の離脱宣言。 村から恩恵が消えると、村人は必死で神子を止めた。 しかし神子、その願いを頑なに拒否。 己の力を最大限に使い、力在るモノ全てを吸い込む門を創った。 それは成功し、神子とソウワはこの地へと降り立った。 ……後に続いた村人を引き連れて。 そこは村人にとって余りに厳しい土地であった。 生き物全てに力の宿る土地。 多くが死に、生き残った者は身を守る為の術を身につけた。 生活が安定するとソウワは村を復活させた。 その村は他にも門へと吸い込まれた人間が集まり、街となり、国となる。 しかし、それを許さぬモノがいた。 元からいた生き物。 門に吸い込まれた人間以外の生き物。 人間以外全てが敵であった。 ソウワ達は戦う。 手に武器を握り、術を使い。 そして双方傷つき、力尽きそうになった時、相手から使者が訪れた。
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