病人と死神

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「…ここか」 薄暗い病室に黒い翼を羽ばたかせながら、一人の酸素ボンベをしている少年を見る。 ざっと見て余命1ヶ月 自分の身長よりも遥かに大きい鎌を少年の頭にかざして余命をはかる。 「………んっ」 少年がゆっくりと目を覚まし、目の前に居る俺に驚き目をこらして見つめる。きっと何年も見舞いに来る者など居なかったのだろうと、鎌で余命と共に見た少年の記憶で推理する。 「…君は?」 と微笑みながら聞く少年に少し、いや凄く驚きを隠せない。今までの人間は、この黒い翼を見て恐怖や畏怖の顔を見せる。悲鳴をあげる者までも居るのにこの少年は驚きはしたが微笑みかけてきたのだ。 「俺は、死神」 「死神?綺麗な顔立ちした死神さんだね。名前は?僕は裕翔って言うの」 少年いや裕翔という奴は不思議だ。 死神と言えば魂を奪うのが仕事から嫌われ罵声を浴びることが当たり前なのに、まるで普通の人間と話しているように話す。本当、変な奴。 「リョウスケ」 「リョウスケか、良い名前だね。」 とやはり微笑みながら言う裕翔 .
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