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裕翔も検査で居ないから、病室を出てあいつを迎える。
「あれ?もう死神が居るんだー。通りで弓矢が騒がしいと思った。」
俺よりも身長が低く女顔に白い翼。なんだ、天使か。あの鎌の騒ぎからすると天使か悪魔だが天使で良かった。
「でも、死神が居るなら早く魂を取っちゃえば良かったのに」
と笑顔で言うその顔は天使そのものなのに言葉の内容は天使らしくなかった。
「それをあいつの前で言ったら鎌でお前を切る」
頑張っている裕翔の前で言わせない。
「死神にしては優しいね。もしかしたらリョウスケって名前でしょ?」
何で俺の名前を知っているんだよ。こいつ何者だ?
「ふふふ、有名だよ?優しい死神のリョウスケ。そして期待されてるリョウスケ」
期待…。俺が何よりも嫌いな言葉をこいつ知っててわざと言ってるな。
「移動しよう」
こいつを裕翔に会わせる訳にはいかない。裕翔からなるべく離さなければ…
「ふーん、そういうことね。いいよ。」
と不敵な笑みを浮かべる。こいつ俺の考えが分かってる。
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