第三章

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……人見知りなのかな? 土方に言われたことを思い出し、恐る恐る部屋から廊下へ出る。 迷いながら広間へ向かっていると、廊下で沖田と鉢合わせした。 -----沖田 総司 一番組 組長 天才的な剣の使い手。 局長を慕っていて甘味に目がない。 「あの……沖田さん」 「結羽ちゃん、その格好……まぁいいや、ついて来て?」 「……は、はい」 驚きの表情を浮かべたと思うと、沖田はにこっと微笑んだ。 後ろをついて歩き、一緒に広間へ入る。 円を描くように座った幹部たち。 亜希の描いた似顔絵のおかげで、すぐに誰なのかがわかった。 土方さんはいないんだ…… へ……? なに!? 目の前の光景に戸惑っていると、沖田が意味深な笑みを浮かべていた。 斎藤の視線は目前にある膳を一直線に、黙々と箸を動かしている。
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