第三章

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寒っ! 何月なんだろ。 私、新撰組に助けてもらったのか…… 畳んだ布団に頭を乗せ、寝転びながら白いノートを開いた。 -----土方 歳三 新撰組 鬼の副長 趣味は俳句だって(笑) 俳号は豊玉 沢庵が大好きらしいよ 怖そうだけど悪い人じゃなさそう。 幹部の顔だけでも覚えようと思い、食い入るようにノートを見つめた。 「食事の支度が出来たんだが」 「ん……あっ!」 いつの間に眠ってしまったんだろう。 廊下から声を掛けられ、ノートを布団の下に隠して上体を起こした。 「開けるぞ」 「はい、斎藤さん……ありがとうござ……」 話している途中にも関わらず、目が合った瞬間に戸を閉められた。 呆然と障子戸に映った影を見つめる。 -----斎藤 一 三番組 組長 左利きの居合いの達人。 剣の腕前は沖田さんと並んで最強なんだから!
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