第一章

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-----放課後 授業が終わって帰る準備をしていると、亜希が三年一組の教室にやって来た。 亜希…… 峰田亜希は、隣のクラスの三年二組。 私、藍川結羽(アイカワ ユウ)の親友。 「結羽、早く帰ろっ! 話があるんだよ」 「えーっ、聞きたくない」 だって……何の話かわかってるし、興味のない話は面倒くさい。 学校からの帰リ道、亜希は落ち着かない様子で腕を絡ませてくる。 「ねぇ、わかってる!?」 「わかってるよ、二日後だよね」 嬉しそうな笑みが広がっていくのを見つめ、心の中でため息をつく。 今日から亜希の家に泊まることになっていた。 「じゃあ、これあげるから読んでね!!」 「えっ、これ……何?」 受け取ったのは、文庫本サイズのノート二冊。 白いノートと黒いノート。 亜希が言うには、これを読めば二日後が存分に楽しめるらしい。
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