8057人が本棚に入れています
本棚に追加
/2031ページ
-----放課後
授業が終わって帰る準備をしていると、亜希が三年一組の教室にやって来た。
亜希……
峰田亜希は、隣のクラスの三年二組。
私、藍川結羽(アイカワ ユウ)の親友。
「結羽、早く帰ろっ! 話があるんだよ」
「えーっ、聞きたくない」
だって……何の話かわかってるし、興味のない話は面倒くさい。
学校からの帰リ道、亜希は落ち着かない様子で腕を絡ませてくる。
「ねぇ、わかってる!?」
「わかってるよ、二日後だよね」
嬉しそうな笑みが広がっていくのを見つめ、心の中でため息をつく。
今日から亜希の家に泊まることになっていた。
「じゃあ、これあげるから読んでね!!」
「えっ、これ……何?」
受け取ったのは、文庫本サイズのノート二冊。
白いノートと黒いノート。
亜希が言うには、これを読めば二日後が存分に楽しめるらしい。
最初のコメントを投稿しよう!