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二日後の日曜日は、亜希に京都へ連れて行かれることになっていた。
何をしに行くのかというと……
手に持っていた白いノートを、適当に片手でペラペラと捲ってみる。
いきなり般若の形相で飛びつかれ、貰ったはずのノートを横取りされた。
「ちょっと! これ作るのに何時間かかったと思ってんの!? ちゃんと読みなよ」
「知らないよ……ご丁寧に似顔絵まで描いてあるし。はぁ……どれどれ」
似顔絵付きの人物紹介。
字……汚っ!!
思わずノートから顔を上げると、亜希はニヤニヤと笑みを浮かべていた。
「えーと……つち……ん?」
「ひじ……土方さんでしょっ?」
「そうだったね……ふじ……」
「藤堂でしょ……あんた、わざと言ってんの?」
はぁ、バレた?
興味ないんだもん……とは言えず……
亜希の誕生日には、何でも言うことを聞いてあげるね。
そう言ったのは私。
それが、そもそもの間違いだった。
二日後までにこれを全部覚えろと?
亜希の汚い字を見つめ、無意識にも深くため息をついた。
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