幸福に包まれた不幸な男

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ホバーキャノンに乗り込んだアーチ 機体を機動させ モニターに映る目標地点へと移動を始める すると嫌な顔がモニターに映る 「やぁ、幸福な男よ、どうだい?」 アーチは表情も変えず 「良い感じだ、機体のバランスも良いし、速度も上手く使えば出る」 「そっかぁ、それは良かったぁ、しかし幸福な男よ、オペレーターが女の子で無くて悲しいのかい?そんな嫌な顔をして」 「いえ、そんなことは…」 「そーだよねー、僕がオペレートするんだから万々歳だよね、でも君の活躍によっては女の子のオペレーターも夢じゃないかもよ」 そんな無駄な会話をパーンがしている内に目標付近へと近付いた 「さぁて、仕事のお話しをしようか、多分敵は偵察のザクだろうよ、だから装備は貧弱なのね、でも当たると痛いよ」 ホバーキャノンの装甲は薄い、改修はされているものの装甲部分はホバートラックと同様の物 ザクのマシンガンであれば簡単に貫かれるしバズーカなんかぶち込まれた時には粉砕 その程度の装甲だが機動性は高い 「敵はね、ザクマシンガンだと思う、でも撃ったらちゃんと逃げるのよ、その場に居たらすぐに見つかってドカン、てか見付かった時点でドカン」 パーンは深刻な話をしているにも関わらず笑顔だ 「まずは一機落とせば良いよ、その付近に良い高台があると思うの、ホバーのセンサーで探せば良いから前の方まで出る必要は無い」 ホバートラックの元々の目的は敵の策敵 地面の音を聞いて敵の情報を探る そうホバートラックは素晴らしい兵器なのである
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