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大きく息を吸い込む
夜露を含んだ
冷たい空気が
体の隅々まで行き渡り
黄昏の饗宴の始まりを告げた
南の空から青いベールが迫り
金色の星達が彩る
山々のシルエットは
漆黒の中に浮かび
まるでひとつの劇場が
出来上がるのを
観覧しているようだ
どこからこの饗宴を
聞きつけたのか
おちゃめな風が
きまぐれに現れ
主役が揃った
すると次々と
今夜のお客が訪れる
螢のスポットライト
羽虫のおしゃべり
私はただひとりの観客
この饗宴を知る
ただひとりの観客
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