*,冬の幻・+

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長い冬 木枯らしに吹かれて 僕は待っている 透き通る声を響かせ 頬を紅く染めた 彼女が手を振っている 体に血液が通るのを覚え、 手を振りかえした 白い息を吐く 彼女を抱きしめ 方に顔をうずめると 腕からするりと彼女の 姿が消えてしまった 行き場を失った 手をポケットに入れ あの日のままの空を見上げた 長い冬 木枯らしに吹かれて 僕は待っている
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