天竜の魔女

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「ねぇもう一回聞いていい?本当に本当に時雨一族を倒すのよね」 「はい、それが母さんの願いでもありますし暁との同盟を組んだ目的ですから」 ただ今、天竜の魔女宅にて天竜魔法を習得中。かれこれ一時間やってるけど無駄に汗しか流れない。 「ふぅーん、下界にだって闇はあるのよ。普通それらをどうにかしてから親玉いかない!?」 「…親玉?よくわかりませんが、俺こうみえて強いんです。」 「うん!知ってる。春とゼウスの子だからね」 ん、ゼウス?ゼウスってゼウスって天空の神のこと!?ええぇぇえ、どういうことだろう!?!? 混乱を起こしる空を見てニナはぷはっと噴き出し笑い始めた。 「ぷふふ…ごめん、貴方のお父さんゼウスの子って呼ばれていたの。ゼウスじゃないけど血は流れてるんじゃないかな」 「ゼウスに子がいたとは聞いたことがありません…」 まさか天空にいる天空の神が子を持つなんて、それが本当ならトシの子と認められない理由がわからない。 「貴方のお父さんは神様よ。」 「……………え」 「人神と呼ばれる神よ。春はそれを伝えるのを酷く嫌がっていたけど潮時よね。」 何故このタイミングなのか。この人はただ俺を困らせたいだけなのか…わからない。だって父さんはもういないのだから――…… 「神に育てられた人の子は神になると魔女の書に記されてるの。私がどうしてこんなことを言う意図わかる?」 「…いいえ、全くわかりません。」 「貴方が私達の神にならないかなぁって思ってね」 何かを悪巧みしているわけじゃない。ニナさんはそんな人じゃないことぐらい知ってる。だからこそ…言っている意味がわからないんだ。 「意味がよく…」 「まぁそれが終わってからの話よ。でもちゃんと考えて~じゃ次の特訓いくよ」  
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