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斎「……総司のこともあるし、一緒に頓所に連れて帰ろう」
山「…そうですね」
わいはそう言って少年を抱き上げる
「―!!」
抱き上げた瞬間
腕に掛かる重さの無さに驚く
(―――なんやこれ!?)
驚いているわいに気づいたのか斎藤さんが声をかけてきた
斎「山崎、どうした?」
山「―い、いえ、何でもありません」
そう答えると斎藤さんはそうかと言って隊士達の元へ歩いていった
腕の中で気を失っている少年に目を向ける
(……こいつ……ちゃんと飯食っとんのか?……軽すぎやろ)
少年と言っても
元服していてもいい歳に見える
そのわりには細く軽すぎる身体
この身体のどこに先程のような力があるのだろうか……
(……この重さなら走っててっても大丈夫やな)
沖田さんを背負い既に頓所への道を歩いている永倉さんに声をかける
「永倉さん」
永「どうした?」
近くまで行き小声で話す
「こいつ軽いから先に行ってるは」
そう言うと永倉はなら、総司の分の布団も敷いといてくれとにっかり笑った
わいは小さくため息をはき、はいはいと言って頓所への道を走った
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