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気を失ったとき、意識が完全になくなるまえ、誰かに受け止められた気がする
私の目の前にいたのは山崎ひとり………
多分山崎が私を受け止めたのだろう
山崎が気を失い倒れた私を受け止め此処まで運んでくれたと仮定して考えを進める
山崎が運んでくれたとすると
頓所か医者のもと…
だが、私が医者は嫌だと首を振ったとき、彼は医者を呼ばないと言ってくれたはず
(…………なら此処は新撰組の頓所か)
『……新撰組か………』
そう声に出したつもりだった
「……………………!?!?」
だか、私の口からはその言葉が発せられることはなかった
何度も声を出そうと口を開く
「…………………」
だが金魚みたいに口を
パクパクしているだけで声という名の音は何も出てこない
ヒューヒューと喉を通る空気の音だけがする
そして悟る
…今回は声が代償なのだと
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