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全ての時が止まっている感覚だった
彼は伊織に近づいてきたのだ
「・・・・・」
伊織の目の前まで来ると彼はびっくりしている眼で伊織を見ていた
『僕が見えるの?』
その問いかけに伊織は小さくうなずくと彼は小さく「へぇ」と伊織を今度は興味深そうにみつめた
「お前、何者?」
最初はこれを聞くべきかと伊織は彼に向けて問いかけた
彼はんーと悩んだ後に伊織に向けて手を伸ばした
「な、……え?」
手が触れた感覚がしなかった
そう正確に言うならば‘透りぬけた’のだ
唖然としている伊織に彼は
『見えるだけなんだ~ま、これで僕が何者か大体わかるよね?榊 伊織君』
彼は伊織の名前を言った後に小さく笑いかけてきたのだ
だが今の伊織は状況を把握するのが精一杯だった
「幽霊とか、か?」
まずは思ったことを彼に伝える
『正解』
「何で俺の名前を知っている」
『君と初めて目があった日に、君のことちょっと調べただけ』
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