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今日は青春高校の卒業式だ。優紀たちの3年間はあっという間だった。
青春高校3‐1の教室ではみんな賑やかだった。…優紀以外は。
「よ!優紀。俺らとうとう卒業だな!ホント早えもんだよな!」
元気よさそうに山本は元気なさそうな優紀に言った。
「あぁ…」
優紀は小さな声で答えた。
「元気だせよ。そんなんじゃ…紅音ちゃん悲しむぞ!」
山本は優紀の肩を軽く叩いた。
「わかってる…」
また元気なさそうに優紀は言った。
――わかってるさ。わかってるのに…体が言うコト聞かないんだ――
あの夏の終わりの日,優紀と紅音は遠距離恋愛の始まりとなった。
紅音は親の仕事の都合で遠い所に行ったのだ。
会えない時に会えない…。
今まで会えてたのに急に会えなくなると,寂しさは募るコトだろう。
優紀は携帯電話を持っておらず紅音との連絡方法は電話のみ。
ある優紀との紅音との電話,
優紀「紅音元気だった?」
紅音「元気よ。優紀も元気そうでよかったわ!」
優紀「寂しくない?」
紅音「……」
優紀「紅音?」
紅音「あっ!ゴメンなさい…。少し寂しいけど…私たちって繋がってるんでしょ?だから安心出来る(照)」
優紀「あ,ありがとな」
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