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Aさんの自宅は漁港の近くで道が狭い。
なんとなくわかっていたがホントに狭い…
専務は運転うまいよなぁ…と思っていたら ミラーをたたんでギリギリまで着けてくれた。
後から車で着いてきたあたしは 通りに車を止めて自宅へ向かった。
…が 専務の素晴らしいドライビングテクニックによって 家の前には霊柩車が…通れないんですケド( ̄□ ̄;)!!
あたしがあたふたしていると、おばあちゃんが
「こんな狭い所にありがとうね…おじいさん帰ってきたよ…無理を言って悪かったね…ありがとう」
と また手を握ってきた。…あたしがもっと段取りよかったら…ごめんなさい…「すみません…」
そう言うのが精一杯だった。
もうすぐ夜明けであろう東の空が明るく海を輝かせていた…
斎場に帰ると簡単な説明だけしておばあちゃん達は一旦帰って行った。
事務室に戻ると専務が🚬を吹かしながらコーヒーを入れてくれた。
「まぁ 何事経験だ。今度から気を付けてやれよ。」と あたしのデスクにコーヒーカップを置いた。
「…すみません」
「ま オレじゃなきゃあそこは入れなかったな」
はい、ごもっともです(・・;)あんなにピッタリつけちまうなんて思ってませんでした(-ロ-;)
こうして 葬儀の準備は始まっていく…
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